Fさん
園芸療法スクーリング(8/23〜8/27)
★1日目★
理事長の瀬山先生直々の講義‼︎日本とアメリカの園芸療法の実情や体験談なども聞かせていただきました。「見えないものを見る力が大切」「障害のある方には花よりも緑」「心が落ち着く自然素材や色」など学びました。
《フラワーアレンジメント》
初めてフラワーアレンジメントを体験。花や葉の配置について、緻密に計算されている事を知りました。センスのある無しだけではなかったんですね!
★2日目★
病院や施設で実際に療法を行う時の様子、本日行う療法についての説明を受けました。
《園芸療法》
苗植え、種まき、苔玉、箱庭療法。対象者4名と共に参加させていただきました。ひとりひとりがゆったりと自分のペースで行なえている印象です。植物や土に触れて、見て、嗅いで、リラックスしているようでした。その方の今の状態が園芸を通して表面化する事に驚きました。
《療法ガーデン見学》
広ーい療法ガーデンを見学。ひとつひとつに工夫と愛がありました!植物も生き生きのびのびしていて、私もここに居るだけでストレスが吹き飛んでしまいます。植物の力って、すごいんですね。そしてここの植物を育てて管理されている方の愛を感じます。植物も人も、愛で育つんですね。
《カルテの書き方》
本日見学・体験させていただいた療法についてどのようにカルテに記すかを学びました。目的意識を持って望まないと、後から記録を残す際に「どうだったっけな…」とあやふやになる事を痛感。観察する目と心を養う必要がありそうです。
★3日目★
《模型作製》
園芸療法ガーデンの設計図を写し、模型を製作しました。工作?は小学校以来でしょうか。数日前に貰い事故で指先にケガや痺れがあり思うように動きませんが、何せ楽しい!ひとつ作るたび、「なるほど」と思える工夫や仕掛けが療法ガーデンにあることが解りました。
★4日目★
《種まき》
畑に畝を作り、木の棒で計りながら等間隔ににんにくを植えていきます。その方によって無理のない距離の工夫が必要と学びました。
《レイズドベッド作り》
療法を行う時の台を作りました。私は工具を触った事がほとんど無く、おっかなびっくりでしたが、少し慣れると楽しい!「ツライチ」という言葉が妙に気に入り、調子に乗って必要以上に使いました。車椅子の方でもスムーズに入れる幅に設計されており、表面に丁寧に鉋がけをする事でケガ無く使用出来ます。やはり細部に愛と工夫を感じます。
★5日目★
《店舗見学》
今日は講義の後、ピアハーブの店舗見学です。理事長先生は早朝から市場に「せり」に行ってきたらしく、番号のついた帽子を被って登場!本当にパワフルでカッコイイ。お店ではお花、果物、ケーキやクッキー、和菓子、お弁当やお焼きなど、品数が豊富で驚きました。地下鉄構内で出勤前や仕事帰りのお客さんが利用しやすいのと、それに合わせて営業時間も考えられているようです。店員さんは手際良く笑顔で接客されており、お客さんも常連さんが多いのか気さくにお話しながら買い慣れている印象でした。接客の合間に店舗内後方でフラワーアレンジメントや花束を製作されているようです。皆さんマルチタスクです。
〜おわりに〜
理事長先生、施設長さん、スタッフの皆さん、利用者の皆さん、本当にありがとうございました。皆さんとても優しくて、一緒に受講したKさんも素敵な方で、毎日通うのが楽しみでした。今回の学びを今後の人生に活かせるよう、勉強を続けていきたいと思います。
〜個人の希望〜
☆レイズドベッド作りが楽しかったので、腰位の高さのプランターも作りたいです。
☆市場での「せり」を見てみたかったです。
☆施設や病院で実際に園芸療法をしているところを見てみたいです(今回若者が多かったので、高齢者を対象にした場面も見てみたいので)。
☆各地にいらっしゃる先輩園芸療法士の活躍を実際に見たり、話を聞いてみたいです。
☆店舗でお焼きを上手に焼いている方が「背が低いから、すぐ腕にやけどしてしまう」と話されていたので、腕カバーがあると良いかと思います(夏は暑くて無理?)。
上村 美穂さん
「園芸療法士実習を終えて」
今年3月に園芸療法士の勉強をしたいと思い立ち、日本園芸療法士協会日本園芸療法学園に連絡をしてみました。
私は道東にある高校で養護教諭として勤務していますが、訳あって保健室に観葉植物を置かせてもらっています。
その中で、友人関係や家庭環境などに悩みを抱えている生徒と植物の世話を一緒にしていると、保健室に来るときには泣きながら来た生徒に笑顔が見られるようになったり、いらいらして刺々しい言葉や態度だった生徒が穏やかな表情で話をして落ち着いた様子で教室に帰っていく姿をみると、植物の持つ力を感じ、どういうことなのか勉強してみたいと思ったことが今回の受講のきっかけになりました。
レポートはなかなか進まず、8月におこなわれる実習を受けられるかどうかぎりぎりまでかかってしまいました。
なんとか規定の科目のレポートを提出することができスクーリングを受けられることになりました。
札幌でおこなわれるスクーリングは不安と期待でいっぱいでしたが、当日は私より先にもうひと方いらしていてとても優しそうな女性で安心しました。
スクーリングは瀬山先生の哲学的な考え方やパワフルで精力的に行動される姿を見て、人としてたくさん学ばせていただきました。スクーリング中、私が印象的だった点をいくつか書いてみたいと思います。
○「弱いものを助けていくために経営者はのんきにしていられない。」と夜が明ける前から活動をしている姿を見せてくれていました。
○「悪い人でも受け入れる。受け入れてから考える。」という考えのもと、触法少年を受け入れ更正させるため、規則正しい食事{(朝ご飯・10時のおやつ・昼ご飯・3時のおやつ・夜ご飯(重箱で出す))と清潔な衣服を渡して、そしてその子をちゃんと見てあげる。
○「言語が大切。相手に響く言葉を。一言が人を救うことも。」
花のつぼみは「希望のつぼみ」。若い方はつぼみがたくさんのフラワーアレンジメントになりました。先生がその子に「○○くんは希望がいっぱいだね」と声かけをしているのがとても印象に残りました。
○講義の最中も多方面から問い合わせや相談が瀬山先生に寄せられ、それにてきぱきと判断をしその判断するスピードがとても早いのに驚きました。
○「見えないものを見る力をつける。」想像する力を鍛える。養うために情報を手に入れる。
「人と同じく朝遅くまで寝ているのではだめ。朝早く起きて植物関係の本を読んだり、福祉や農業新聞を購読して情報を手に入れる。」
○「失敗しても粘り強く。失敗が育ててくれた。」
瀬山先生は、朗らかに「なんだか知らないけど人が集まって来ちゃうのよ」と笑って話されていましたが、先生のもとにみなさんが集まってくるという理由が5日間の実習を通して少し理解できた気がしました。
スクーリングが終わり、職場に戻ると同僚からなんだかスッキリ爽やかな雰囲気だねと複数人から言われました。
瀬山先生や植物から教えてもらったことや、園芸療法ガーデンで園芸療法をして少しだけ変わったのかも!?と思いました。
また先生は「物の見方は園芸療法ガーデンにいると変わる。」ということもおっしゃっていたので、これからも勉強を続けて自分や生徒たち周りの人等に、植物を通して心身の健康を保持増進する手助けができるようになりたいと思います。